2023-08-23 | 院長の小言
変形性股関節症
股関節は、骨盤と大腿骨により構成される関節です。
変形性股関節は、股関節を形成している軟骨や骨が傷んでしまうことによって、股関節痛や機能障害を引き起こす病態です。
男性は0～2.0%、女性は2.0～7.5%と女性に多くみられます。
発症年齢は平均40～50歳で、
原因は寛骨臼形成不全（大腿骨頭の受け皿になるお椀の形をした臼蓋が浅い）が80%以上といわれています。
他の原因としては重量物作業や長時間の立ち仕事などの職業や肥満などが発症の危険因子です。
変形性股関節症の主な症状は、股関節（脚の付け根）の痛みと機能の障害です。
痛みや股関節の動く範囲（可動域）制限が生じるために、日常生活動作が障害されます。
また、長い時間立ったり歩いたりすることが困難になり、関節症が進行すると運動しない場合でも常に痛むようになり、夜間の痛みも生じます。
階段昇降やしゃがみこみ、立ち上がりが不自由になり、可動域制限が進行すると足の爪切りや靴下の着脱、正座などが困難になります
治療は保存療法で行う場合が多いです。
変形している部分は治せないので股関節周辺の筋肉をほぐしたり、ストレッチや筋力トレーニングで股関節の動きを良くして
関節にかかる負荷を軽減させていきます
そうすることで疼痛緩和や日常生活動作が改善してきます。
保存療法でも痛みが改善しない場合は、手術療法を行います。
股関節を金属の人工関節に置き換えるのが一般的です。
手術してもその後のリハビリが大変だったり、気を付けなければ痛みが再発したりします。
保存療法での改善が理想的ですので違和感を感じた段階でも早めの治療で予防していく事をお勧めします。
